公務員の仕事って楽なのかなぁ?
民間企業と比較して、公務員の仕事は楽なのだろうか?
公務員に転職したいと考えている人は、こういった疑問を一度は抱きますよね。
本記事では、実際に地方公務員(都道府県庁)と民間企業(ITコンサル)の両方を経験した私が、「公務員の仕事は楽か」について解説します。
結論、「公務員の仕事は楽な場合が(比較的)多い」になります。もちろん、部署や比較する民間企業にもよりますが、総じてみたときに公務員の仕事は楽な場合が比較的多いように感じます。
本記事を読めば、「公務員の仕事が楽」と呼ばれている理由がわかります。今激務で公務員に転職したい人にとってはモチベーション爆上げになるでしょう。
公務員が楽である理由4選
民間企業に転職した私と、民間企業から公務員へ転職した友人の体験談から、公務員が楽である理由は以下の4つになります。
- 売上などのノルマがない
- 業務のスケジュールがキツくない
- 休みが取りやすい
- 降格や減給が基本ない
それぞれ、民間企業と比較しながら解説します。
売上などのノルマがない
公務員には当然ですが売上といったノルマはありません。
もちろん、目標はあるのですが、それが達成できなかったといって特に問題となることはありません。
多少評価に響く場合もあるかもしれませんが、公務員は年功序列ですので、目標を達成できなかったとしても基本的には”普通”評価で通常通り昇給します。
そのため、郵便局で問題となった自腹でのハガキ購入といった自腹営業や、テレアポ100件といった誰が聞いてもキツイようなノルマがないため、「今月中になんとかしないと・・・」といった追い詰められる状況にはならないのです。
私は現在ITコンサルタントですが、お客さんの評価を得られないと、そのプロジェクトからは即クビになり、評価は最低となってしまいます。民間企業であれば、そういったプレッシャーと隣り合わせで働くことになると思いますが、公務員にはそれがないため、精神的に楽といえます。
業務のスケジュールがキツくない
公務員の業務サイクルは基本的に年単位です。これは予算が単年度主義だからです。
そのため、業務スケジュールがある程度決まっており、予定を立てやすいのです。
例えば、予算要求の時期は忙しくなりますが、毎年いついつにどの部署から依頼があって、どこどこに紹介をかけて・・・といった過去事例を見れば、余裕を持って対応できます。
もちろん国などから調査等が急に降ってくることもあります。
しかし、全国の自治体を対象にするような依頼については、期限を短くし過ぎると色々なところからハレーションが起きることから、比較的期限に余裕を持ってくれることが多い印象です。
一方で、民間企業であれば、経営方針の転換等でいきなりスピード感を求められることや、IT系であればそもそもスケジュールがキツキツに引かれていることも多いと思います。
そういった意味でも、公務員の働き方は余裕があるといえます。
もちろん例外はあります。が、一人プレーで物事が決まっていくような組織ではないので、全体を見たら余裕があるのではないかと思います。
休みが取りやすい
部署にもよりますが、公務員は休みが取りやすいです。
これはおそらく、多くの公務員が休みは労働者の権利として自由にとれるべきだと考えているからだと思います。(もちろん、有給取得は労働者の権利なのですが、民間企業では理由を聞く、なかなか取らせない、といったことも少なくありません)
そして、年休は1日の全休だけでなく、半日の半休や、1時間単位の時間休も取ることができます。
多くの自治体では年間20日の年休が付与されると思いますが、全て取得することも不可能ではありません。
私ももちろん1年間で20日取得したことがあります。
土日祝日以外に休みが取得しやすい環境で20日も休みが取れたら、嫌なことがあっても心も十分にリフレッシュできますし、楽と言えるでしょう。
もちろん、忙しい部署や忙しい時期においては、この限りではありませんのでご注意ください。
なお、公務員は民間企業と比較してもそもそも休みが多いので、そういった意味でも楽です。
降格、減給が基本ない
「売上のノルマがない」の項目でも書きましたが、公務員は目標が達成できなかったとしても、降格、減給が基本的にはありません。
犯罪を犯したり、無断欠勤を続けたりといった、明らかな理由がない限り、降格、減給はされません。
ということは、(言葉はよくないかもしれませんが、)必要以上に頑張らなくても昇給するのです。
反して、民間企業では自分の成績が給与に直結したり、ボーナスにも大きく影響する場合が多いかと思います。
すなわち、頑張らなければ給料が下がるリスクを抱えながら働かないといけないため、精神的にはプレッシャーがかかる状態となります。
そういった意味でも、公務員は給料面からもプレッシャーを感じずに働けるので、楽といえます。
民間企業も比較的楽な業界、職種はあるが・・・?
では、民間企業の全てが大変かと言われると、そうではないと思います。
例えば、営業職以外の、自分の働きと売り上げが直結しないような仕事もあるでしょう。
ただし、民間企業ではプレッシャーはないけど、給料も安い、業務のスケジュールがキツく休みは取りにくいけど、給料は高い、といった感じで、公務員が楽である理由を全て備えた企業は相対的に少ないのではないでしょうか。
そのような意味でも、公務員は楽と言えるでしょう。
公務員は大変な仕事も多い
ここまで、公務員が楽にあることについて解説してきましたが、部署や時期によっては当然大変なところもあります。
例えば、県庁全体の財務を扱っているような部署では、各部門が出してきた予算要求を取りまとめ、精査しなければいけませんが、議会までの時間が限られていることから、そのような時期には時間に追われるような働き方をしなければならないでしょう。
あるいは、災害時には、災害が落ち着くまでは休みもほとんど取れないといった部署もあります。
県庁や役所でも深夜まで電気がついているところはありますが、そういった部署はもちろん楽であるとはいえません。
私も残業が多い部署にいたことがありますが、そういう部署では個人でなんとかなるものではなく、全員が忙しいといった状況でした。
できる人ほど忙しい部署にいき、でも評価や給料はあんまり変わらないから、やる気はなくなっていって、省エネで働くか、転職するかになるパターンが多いような気がします。
まとめ
公務員が楽なのかどうかについて、民間企業と比較しながら解説してきましたが、まとめると結論は、民間企業との単純比較はできないものの、「公務員の仕事は楽な場合が(比較的)多い」です。
その理由は、以下のとおりです。
- 売上のノルマがない
- 業務のスケジュールがキツくない
- 休みが取りやすい
- 降格や減給が基本ない
部署や担当にもよる部分はあるかもしれませんが、売上ノルマや納期のプレッシャーが少ないこと、給料が下がることがないことは、思っている以上に精神的に楽です。これは私が民間企業に転職して初めて思ったことです。
公務員に就職、転職を考えている方の参考になれば嬉しい限りです。
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